【予防】熱中症からペットを守る

2025年5月1日

地球温暖化の影響などで真夏日が増え、熱中症のリスクは私たち人だけではなく、ペットへの影響もどんどん上がってきています。犬、猫は人よりも暑さに弱いため、熱中症になると命を落とす危険も。そこで今回は、ペットの熱中症予防に役立つ情報をお届けします。

目次

まだ大丈夫?…じゃない5月

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ペットの熱中症は、暑さが厳しくなる7~8月にピークを迎えますが、4~5月からグンと件数が上がっていることが分かります。熱中症といえば夏のイメージが強いものですが、本格的な夏が来る前から対策が必要です。

特に、猫と違い、散歩の時間帯などが大きく影響する犬は、まだ体が暑さになれていない4~5月など、湿度が上がり体温調整がうまくいかない6月にもケアしてあげたいものです。

熱中症になりやすい犬種ランキング

一般に、猫は犬よりも暑さに強いとされていていますが、犬の中でも熱中症にかかりやすい犬種があります。

1位 フレンチ・ブルドッグ

2位 バーニーズ・マウンテン・ドッグ

3位 パグ

4位 ラブラドール・レトリーバー

5位 キャバリア・キング・ チャールズ・スパニエル

上位にランキングしたフレンチ・ブルドッグなどの短頭犬種(いわゆる、鼻ペチャ系)は、体温調節が苦手なため熱中症にかかりやすいことが分かっています。

このほか、熱を集めやすい黒の毛色の犬種や、シベリアンハスキーなど寒い地方原産の犬種、皮下脂肪が多く熱を発散しにくい肥満の犬も、熱中症になりやすいといわれているので注意が必要です。

熱中症になりやすい日は「暑さ指数(WBGT)」でチェック

環境省で取り入れられている指数、「暑さ指数(WBGT)」熱中症の危険度を判断するものです。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、「気温」「湿度」「輻射熱(ふくしゃねつ)」をもとに、熱中症の危険度を表したものです。

「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の4段階に危険度が分かれており、WBGTが28℃を超えると人でも熱中症の危険があります。WBGTは環境省の熱中症予防情報ウェブサイトで簡単にチェックできます。お散歩の時間を変えたり、エアコンやカーテンを使って室温を下げたりなど工夫していきましょう。

環境省|熱中症予防情報サイトhttps://www.wbgt.env.go.jp/

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今回は熱中症予防についてお話しました。ペットは全身を毛におおわれているので体温調節が苦手です。また、人よりも体高が低いため地面の熱をダイレクトに受けやすいことから、同じ気温でも人とペットの体感温度には違いがあります。

飼い主である私たちが予防できる熱中症。ぜひ、ペットの目線に立ち、対策を行ってまいりましょう。

~書き手~

岩井 ゆかり

日本初・ウェディング専門ペットシッター銀座INPET代表。ペット業界で培った20年あまりの経験を活かし、人とペットの豊かな共生に向けて情報発信をしている。著書に「育犬ノイローゼかな?と思ったら読む本~しつけの悩みを解消して子犬との楽しい日々を取り戻すコツ~」などがある。

≪保有資格≫犬猫行動アナリスト、JKC公認訓練士、JKC公認トリマーA級、ペット栄養管理士

HP:https://inpet.staba.jp/

インスタグラム: https://www.instagram.com/inpet_wedding_/

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